2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

バッカスの踊る4番と爆発する世界の調和

2023年9月24日 サントリーホール 14:00〜 沖澤のどか 京都市交響楽団 常任指揮者就任披露演奏会 Beethoven Symphonie Nr.4 op.60 Connesson "Trilogie cosmique" pour orchstre 沖澤のどか京響常任指揮者就任披露コンサート,東京では1日のみ。この1日にわ…

雑纂(Aphorismen Nr.1)

* 最近Youtubeの広告に,「人助けビジネス」とか,発達障害的な特徴を挙げ連ねて,「そういう人こそができる,人に寄り添うビジネス」,「お金だけじゃない,人を幸せにする満足感の持てるビジネス」,「経験の豊かな人生を送ったあなたであれば出来るビジ…

Das Wesen von der Eifersucht

Die Eifersucht ist der Beweis, noch geliebt zu sein. Die Liebe ist der Versuch, den freien Andren bekommen zu wollen. Den Denselben wie ein Ding bekommen zu wollen, aber als ein Andrer sein zu wollen. Dieser Wunsch ist eigentlich widersprü…

普通が普通でない盲点を暴く障害者の復讐

市川沙央『ハンチバック』 この小説は当たり前の視点を徹底的に批判しこき下ろす作者の、社会に対する挑戦が読み取れる。 本人の総じての主張は、読書界(出版界)の障害者対応の改善。だが内容的には性愛の実現と虚構で健常者から金を稼ぐ復讐的快感。他人へ…

Cahier de lecture : Georges Bataille 『エロスの涙』,『エロティシズム』への批判

Bataille のエロティシズム研究は人類の誕生以来どのように性慾を発展させ、遺してきたかを体系的に語ろうという試みに思える。 しかし彼にとっては性慾発露の対象は男性であり、そこで語られる激しい熱情も男性が抱く女性への欲情である事を不文律に表現し…

倒錯的デカダンス,実は純愛のカタルシス

映画「聖なる蝶 赤い部屋」(窪田将治 2021) および「愛の嵐」(Il Portiere di notte, Liliana Cavani 1974) がなぜデカダンスを装いながら,本質は厨二病的で純愛のカタルシスを表現していると思えるのか。 愛慾は一人の欲望で成立するが、愛は互いの情熱と…